


料理や掃除のイメージが強い重曹ですが、トレーニングをする人にとっては疲労の軽減や筋力・持久力を向上させるサプリでもあります。
“重曹がサプリ?そんなの聞いたことない…”
と思うかもしれませんが、実は知る人ぞ知る有名サプリのうちの一つです!
これを機に、筋トレの効果を上げる摂り方について覚えておきましょう!
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重曹は筋トレの効果を上げる!?
重曹を摂取することによって、
・疲労の軽減 ・筋力・持久力の向上
が期待できます。
重曹は、直接的に筋肉の合成を助けるようなサプリでもなく、栄養を補助するものでもありません。
カフェインのように生理機能に影響を与えてトレーニング効果やパフォーマンスを上げるタイプのサプリです。
疲労が軽減されることによって疲労回復に使うエネルギーを他に回すことが出来る。 → 疲れない=より長く高い負荷をかけることが出来る → ≒筋力・筋持久力が上がる → より質の高いトレーニングを行うことが出来る
ということになりますね!
重曹が “なぜ” プラスに働くのか?

重曹を摂ることがなぜ筋トレをする人にとってプラスに働くのかというと、重曹が “アルカリ性” だからです。
トレーニングをすると体液は酸性に傾きますが、重曹を摂った際に体内で放出される「重炭酸イオン」はその中和を助けます。
これらの反応が疲労の軽減に関わっており、結果的にトレーニング中の筋力・筋持久力の向上に寄与するということになります。
重曹が体液を酸性からアルカリ性に中和する!
体液は普段中性に近いアルカリ性に保たれています。
しかし、トレーニングや運動によって筋肉は乳 “酸” を生成しますので、体液のpHは酸性に傾きます。
すると、身体はpHを一定に保とうとして余分な酸を体外に排出しようと働きます。(恒常性の維持)
そのうちの一つが尿の生成・排泄です。
尿は腎臓によって生成されますが、腎臓はその他に酸を中和する「重炭酸イオン」というものを血液に再吸収させる働きも持っています。
重曹によって放出された重炭酸イオンがあれば、身体はより一定の状態を保ちやすくなると言えます。
つまり、「内臓を余分に働かせる必要がなくなる」ということになり、これが「≒疲労の軽減」ということになります。
生理的にはこのようなちょっとした反応が疲労感を和らげるのに影響したりするんですね。
重曹はトレーニーにとってとても大切な “腎臓”を守る!

腎臓は老廃物の排出をつかさどる内臓です。
尿の生成・排泄によって体液のpHを一定に保とうとする(恒常性の維持)と説明しましたが、血液中の老廃物をろ過する作業も尿の生成に含まれます。
ここではタンパク質の代謝によって生成された尿素もろ過されることになりますが、トレーニーが摂るような高タンパクな食事ではそれだけろ過される尿素の量も多くなるかもしれません。
つまり、トレーニングをする人はしない人よりも腎臓に負担をかけてしまう可能性が高まります。
重曹を摂ることによって少しでも腎臓の負担を減らすことが出来るのであれば、摂らない理由は見当たりませんよね!
また、腎臓に限らず内臓の働き過ぎは「内臓疲労」と言って全身の倦怠感を引き起こすものですから、なるべく内臓に負担を掛けない生活をすることがトレーニングをする人にとっては大切なことです。
重曹のサプリとしての効果や安全性

重曹はパフォーマンスを向上させるサプリとしては数多くの研究が行われ、その効果と安全性が強く示されているもののうちの1つです。
唯一の懸念材料は、重曹の摂取が胃腸の不快感といった副作用を引き起こすということです。
特に、胃酸過多で胸焼けしやすい人や逆流性食道炎のような症状がある人の場合ではゲップや胸焼けなどの副作用が顕著に表れるかもしれません。
これは、重曹が胃酸と反応して二酸化炭素を放出すること・その二酸化炭素が胃を刺激して更なる胃液の分泌を促すことに起因しています。
重曹は胃酸過多の対症療法として使われることもあるのですが、このようにその症状や副作用をさらに強める可能性もあるので自分の体調を見ながら摂ってください。
基本的な重曹の摂り方
重曹の摂り方には、
・トレーニングの60-90分前に摂る方法 ・運動を行う前に何回かに分けて摂る方法
があります。
重曹(重炭酸ナトリウム)の特性上、一度に大量に摂ると以上で触れたような副作用が現れる可能性もあります。
そのため、特にアスリートが試合のために重曹を摂る場合では後者のようにサイクルを組んで摂ることを勧めている研究もあります。
実際に摂る量の目安は、
・トレーニング60-90分前 → 体重(kg)×0.1-0.3g ・運動の19.5、11.5、4.5、1.5時間前 → 体重(kg)×0.11、0.13、0.16、0.2g
となっています。
実際にトレーニングルーティーンに組み込みやすいのは「トレーニング60-90分前に体重(kg)×0.1-0.3g摂る方法」ですが、ゲップがたくさん出たりお腹のハリなどを感じることもあるかもしれません。
このような副作用が身体的・心理的にマイナスに働くと感じた場合には重曹の摂取はやめにする他ないかもしれません…。
筋トレする人向けの摂り方

重曹はまた、クレアチン
やカフェイン
、べータアラニン
と一緒に摂取することで更にパフォーマンスの向上が見られる可能性が過去の研究によって示されています。
これらのサプリメントも重曹と同じようにこれまで多くの研究が行われてきています。
効果や安全性が十分に示されている特に信頼度の高いサプリメントなので、余裕があれば是非一緒に摂ってみてください!
↓簡単に他のサプリの目安摂取量を書いておきます。
・クレアチン →目安量1日5g程度 ・カフェイン →トレーニングの2時間前から直前までの間に体重(kg)×3-6mg ・ベータアラニン →目安量1日4-6g
トレーニーが知っておくべきその他の重曹の活用法

そもそも重曹は料理や掃除で使われるというのはご存じでしょうか?
ケーキなどに使われるベーキングパウダーは重曹が主な成分です。
プロテインパンケーキを作る際に使ってみてもいいかもしれませんね!
その他にも特にトレーニーが知っておくべき重曹の活用法についてまとめてみます。
・トレーニングウェアの皮脂汚れや臭いを落とす! ・シューズの消臭・脱臭! ・美肌・新陳代謝アップ効果のある入浴剤!
洗濯用洗剤として使う!

水に溶けるとアルカリ性を示す重曹は油汚れを落とす力があります。
普通の洗剤と一緒に重曹を入れて洗濯機にかけることで洗浄力のアップが期待できます!
トレーニングウェアは汗をたくさんかいて洗濯しても臭いが残ることがありますよね。
重曹で洗濯して清潔なウェアを着てトレーニングしましょう!
シューズキーパーとして使う!

同様の理由で重曹はシューズキーパーとして使用することで靴の消臭・脱臭をすることができます!
トレーニングシューズって汗をたくさんかいてもウェアとは違ってなかなか洗濯できませんよね。
なかなか洗えないトレーニングシューズは雑菌が繁殖しやすい環境になっています!
重曹は湿気をとって雑菌の繁殖しにくい環境にするとともに、嫌な臭いの原因となる雑菌の排泄物に含まれる酸を中和します。
使い古した靴下やストッキングに重曹を詰めて靴の中に入れておくだけなのでとても簡単です!
湿気ってしまっても天日干しにするなどして乾かせば繰り返し使えるので絶対に用意しておくべきです入浴剤として使う!
入浴剤として使う!

重曹(重炭酸ナトリウム)が含まれる温泉は重曹泉・炭酸水素塩泉という温泉の泉質になります。
洗濯の効果と同じように、アルカリ性のお湯が皮脂や古い角質を除去するので美肌効果があると言われたりもします。
また、重炭酸イオンは皮膚から吸収されて血管を拡張し、血流を良くする効果があります。
このように新陳代謝を高めたり疲労回復を助けたりするので入浴剤として使用するのもアリです!
一般的な浴槽なら大さじ1-3杯の重曹を入れるだけですからとっても簡単です!
浴槽の脂汚れもとれるので一石二鳥ですよね!
重曹選びの注意点
サプリとして摂取する以外にも掃除や入浴剤としても使える重曹ですが、重曹選びで気を付けておくべき点が1つだけあります。
それは、口に入れるのであれば必ず食用・食品用として売られているモノにするということです。
掃除用などで売られているものは食品用と比べると少し安いのですが、食品添加物として製造・管理されていないので精製度合いや添加物など不明な点があったりします。
サプリとして摂ったり料理にも使うのであれば、国産で食用・食品用・食品添加物として売られているようなものを選ぶようにしましょう。
と言っても、そもそもが安いものなので少し高めのものを買っても他のサプリメントよりはかなりコスパが良いものとなっています!
“重曹” は必ず常備しておくべき!
重曹は、
- トレーニングで酸性に傾いた体液を中和する
- 疲労の軽減
- 筋力や筋持久力の向上
が期待できるサプリメントであり、
- ふくらし粉として料理で使える
- 洗濯用洗剤と使用して洗浄力アップ
- トレーニングシューズの消臭・脱臭
- 入浴剤として使用して美肌・新陳代謝アップ
といった活用方法もある、まさに万能な素材です!
トレーニングをしない人でも嬉しい活用方法ばかりですから、家族や友達に勧めてみてもいいかもしれませんね!
トレーニーなら特に、一家に1キロは重曹を常備しておくべきではないでしょうか!?
本記事は筋トレでも役に立つ “重曹” についてでした!
それでは今回はこれで失礼します。
ありがとうございました!