“セルジオ・オリバ・ジュニアというボディビルダーについて語りたい。”

本記事ではセルジオ・オリバ・ジュニア選手について、経歴や成績についてではなく筆者が一個人として・一ファンとして疑問に思ったことについて述べていく。

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セルジオ・オリバ・ジュニアという選手

左:父・セルジオ・オリバ選手 右:息子・セルジオ・オリバ・ジュニア選手

皆さんはセルジオ・オリバという伝説のボディビルダーを知っているだろうか?

ボディビルダーにとって夢の大舞台であるボディビル最高峰の大会ミスターオリンピアの創世記に三度チャンピオンとして輝いた選手である。

そして、かの有名なアーノルド・シュワルツェネッガーを唯一ミスターオリンピアの舞台で降した男であり、まさに伝説のボディビルダーと言ってもいい選手だ。

漫画「刃牙シリーズ」にもモデルとして描かれたキャラクターが登場するなど、いまやボディビルの枠を超えてその存在が知られている。

セルジオ・オリバ・ジュニア選手は、その名の通り、この伝説のボディビルダー:セルジオ・オリバ選手の息子である。

そう、彼の息子もまた現在IFBBのプロボディビルダーとして活躍しているのだ。

セルジオ・オリバ・ジュニア選手(以下、セルジオ選手)は2016年にプロとなり、直近では2020年3月5-8日の行われたアーノルドクラシックオハイオで見事5位に輝く。

本大会では、2019年ミスターオリンピアで2位に輝いたウィリアム・ボーナックを始め、“レジェンド”デキスター・ジャクソンや“ビッグラミー”、スティーブ・ククロといったミスターオリンピアでは顔なじみのトップ中のトップ選手が賞をとっている。

彼らに次ぐBest5入りを修めたことで、セルジオ選手も実力十分、今後が期待される選手の一人と言える。

インスタでのソーシャルディスタンシングについての発言

この投稿をInstagramで見る

Sooooo, it looks like we made the news! I’m posting this for two reasons. One: It’s f@cking Hilarious because @katter_tot and @ha11eyscomet were tanning topless just to flip over just in time before the cops came over to realize now there’s a film crew with them🤣🤣 but TWO: This is proof the Media is so fake and twist things everyday even small things. The title says they’re “cracking down” on people for social distancing but they literally only talked to me about bodybuilding. Nothing else 🙄 Officers were talking to me about how I was competing in the @arnoldsports and randomly knew about @kaigreene but NOTHING about social distancing. I’ll never understand how people can trust and believe in a outlet that literally makes money off your attention. They will ALWAYS Exaggerate or even Lie about things to keep the interest of the people. So if you can watch this video and see nothing wrong then what else are they lying about that you now direct your life off of? 🤔🤔 #FakeNews #BeSmartNotASheep🐑 #DontBelieveEverythingYouSee #OfCourseIdMakeTheNews🙄

Sergio Oliva Jr 🇨🇺🇺🇸(@sergioolivajr)がシェアした投稿 –

と、一ファンであった身として、彼らについて色々と紹介したところだが、本記事では彼の選手としての紹介をしたいわけではないので詳しくは割愛する。

以上はセルジオ選手が、本記事執筆日である2020年4月14日にInstagramにあげたポストである。

このポストでセルジオ選手は、警察官に職務質問をされた際の映像が旅先のオーストラリアでニュースの一部として報道されたことについて触れ、報道で記者や警察の関係者が語っていることやニュースのタイトルが事実と反すると主張した。

このニュースのタイトルは日本語に訳すと「ソーシャルディスタンシングを守らないクイーンズランド州民に対する警察の取り締まり」となり、報道の一部を切り取ったビデオでは警察が “必要ではない理由によって外出している一般市民に対して$1300程度(日本円にして約9万円)の罰金を科すことがある。” と話し外出規制について話している。

セルジオ選手は、この報道に使われたビデオに映る人物が自身であるとしつつ、職務質問を行った警察が忠告や罰金についてなどではなくボディビルの話をしてきたと述べており、メディアが故意に内容を婉曲しているとしてファンに警鐘を鳴らした。

セルジオ選手の行動に疑問

筆者が疑問に思ったことは、オーストラリアのメディアに対するものではなくセルジオ選手の行動についてである。

この報道で取り上げられた場所は、日本人も海外旅行先としてよく耳にするであろう、オーストラリアはクイーンズランド州にあるゴールドコーストのサーファーズパラダイスという有名な観光地である。

執筆日現在、クイーンズランド州では生活に必要な買い物や医療サービスを受けることなど限られた理由無しに外出することが制限されている。

特に、この週末はイースターホリデーだったこともあり、数日前から不必要な外出について自粛するようメディアを通して警告されていた。

セルジオ選手は、そのような制限が出されていた後もInstagramで度々外出している光景を投稿しており、ソーシャルディスタンシングに対する考えやコロナウイルス(以下、COVID-19)に対する考え方が軽薄ではないかと筆者は疑問に思っていた。

そしてついに、セルジオ選手は警察に職務質問までされてしまったようである。

セルジオ選手の自信の行動に対しての考え方

ここで更に疑問に思ったことは、この外出自粛要請についてのフォロワーのコメントに対する返事である。

以上は本投稿に対してコメントをしたフォロワーとのやりとりである。

セルジオ選手は、フォロワーの一人に「この投稿をもって現行のルールに反して行動していることを認めるのか?」という問いに対し、「認めるが、オレが言いたいのはそうじゃなくて警察が警察の仕事をしていないこととウソの報道をしているという事実だ。」と反論する。

彼はまた、「見たくないものがあれば、気に入らないことがあればフォローを外せばいい。」とも述べる。

彼の反論こそ、コメントに対して要点をついていないのではないか…。

何が“正しい”、何が“悪い”という議論は常に水掛け論になりがちではある。ルールに反しているのが先か、警察が警察の仕事をしていないのが先か、はたまたメディアが事実とは異なる報道をしたのが先か。

このキャプションだけをとれば、ルールが制定されたのが時間軸としては先であり、それをこの時点で破っているセルジオ選手は黒ということになる。罰金を食らわなかったことをいいことに、自分がしたことについては悪びれもせず他者の揚げ足をとっているように感じられる。

彼のこのファンに対する態度に、筆者は一ファンとして幻滅してしまった。

自己中心的ともとれる発言

彼はまた、別の返信に対しても同じように高圧的な返信をしている。

別のファンが「ソーシャルディスタンシングは人を救うからであり、人に憧れられる人物として模範的な行動をした方が良いのでは。」というコメントをした。

それに対して、セルジオ選手はまた「投稿の趣旨を分かっていない!」とし、「ファンはオレをサポートしてくれるが、こういった報道は誰も助けない。オレはオレのしてることをし続ける。嫌ならフォローを外せ。」といったような返信をした。

この投稿・彼の実体験から、メディアが実際に起きたこととは違ったニュアンスの報道を行っていたことは分かる。それは事実かもしれない。そして、ウソの情報をメディアが国民に流してそのウソを信じた者が害を被ることもあるかもしれないし、それは大ごとである。しかし、それはまた、「彼がとっていた・とっている行動」とは無関係である。

彼の言う通り、この投稿は “メディアにはフェイクがある” という点、ただそれだけにフォーカスしているのかもしれない。 彼がとった行動についてはまた別の話であって、このポスト単体をとればそうなのかもしれない。その点を加味しても、フォロワーである人に対してこの対応である。

露骨なアンチ発言ならまだしも、正当な疑問が基になったコメントであると思う。

この投稿には、取り締まりを行った警察が彼に対してボディビルについての話をしたことを面白おかしく話す、そういった意図もあったと思う。ただ、彼はそうして公のルールを無視していたという点について素直に反省するべきではないか?

一般人が評価する「プロ意識」

「If it’s wrong then why didn’t cops say anything to us? – もしそれが悪いことならなんで警察はオレたちに何も言わなかったんだ?」

この言葉にとても幻滅してしまう。何も知らなかったならまだしも、“何も言われないからセーフだ。”と言っているように聞こえてならない。それはつまり“捕まらなければそれは犯罪ではない・悪いことではない。”といった風に考えていると思えて仕方ない。

警察が罰金について本当に何も触れなかったとしたらそれはそれで彼らの怠慢だ。しかし、揚げ足をとって自分を正当化するなんて。ましてや警察官も人間、ボディビルの話をするからには彼のことも知っていただろうから贔屓をして言えなかったということもあるかもしれない。取り締まる側の立場なら職務を全うしなければならないのは当たり前だが、その点はその点で彼が言う別の問題でもある。その点を置いたとして、なぜ彼はそこで自分にDignity(威厳)があるという可能性について考えることができなかったのか。

ましてや、「人に憧れられる人物として模範的な行動をした方が良いのでは。」というコメントに対し、「ファンはオレの出してるジム着を着て、オレの出してるサプリメントを飲んでる。そんでオレの投稿にコメントしてる。いまのSNSにいるやつらはこれが問題なんだ、アスリートはファンに貸しがあるとでも思っているのか?」と答え、まるで大会で良いコンディションの自分を見せることだけがサポートされている自分がしなきゃいけないことと言っているようである。

この対応を見て、一般人として一般人が考える「プロ意識」が彼にはないと感じられた。

選手が考える”ファンのためにすること”・ファンが考える”ファンのために選手がするべきこと”

スポーツのプロ、特にボディビルダーはエンターテインメントとして成り立っているものであるはずで、興行としてはそこに出場する選手はファンが望むものを与えなければならない。アマチュアの大会ではなく、本当の実力を競い合うだけの、名誉を目的としたものだけのスポーツではないのが、「プロの世界」だと思う。

そんな世界にいる選手に対して、ファンが敬意を払うべきなのは当然である。しかし同様に、選手も応援してくれるファンに敬意を払うべきではないか。ファンが求めるものを追求するべきではないか。

プロスポーツ選手の中にはファンにどう評価されるかよりも大会に出て他の選手に勝つことだけを目的にしている人たちもいるかもしれない。しかし、プロスポーツである以上・プロである以上、ファンに還元される何かがあることやそれが自分の思いもよらぬものであると知っているべきであり、その1つが影響力だと思う。

その影響力ももちろん、自分が望んだものではないかもしれない。本人からしたら ”自分が発しているわけではなく周りが勝手に~” といえるかもしれない。しかしプロになった以上、プロスポーツ選手がファンや社会に与える影響は、少なからず一般人より大きいことを自覚するべきだと思う。

法律を一言一句覚え、常に善良で品行方正にいるべきだとは言わないが、人一倍自分の行動に責任を持つことが求められているはずである。

さらに、ここまでCOVID-19について世間では騒がれていて、健康だと思っていてもキャリアの可能性があり、無意識での感染拡大を抑えるためと言って止むを得ず大規模な対応をしているのに、結局 ”自分は大丈夫だから” と思っている人がいる。社会に影響を与える可能性が高い人物もそう思い、メディア露出をしていると考えると、怖い。

終わりに ~セルジオ・オリバ・ジュニア選手のインスタ投稿について~

 

もしセルジオ・オリバ・ジュニア選手が、将来大会で勝つことがあったとして、ファンに感謝を述べることがあったとしても私の心には響かないでしょう。彼の一連の反応・対応を見て、彼にとっての彼のファンは自分のブランドの商品を買って大会に出させてくれる人、いわばパトロンのみであることが分かった。もちろんそれが悪いことだとは言わない。それが彼の仕事だし、それが彼のやり方なんだと思う。インスタをフォローしてただ写真を見るだけの私が彼を生かすためになっているわけでもないのだし。

ただ、彼が彼のすることに対して少しでも否定的な意見を持つ者・直接彼を支援していない人たちのことを心からファンだとは思っていないという姿勢は、私が将来彼のパトロンになる可能性を完全に消すのに十分であった。上から目線ではあるが、プロの試合を見るボディビルの一ファンとしての批評であるし、それをするのはファンの権利である。

そして、私は彼の言う通りフォローを解除した。

彼のインスタのフォロワー数は46万人。

私一人の解除など、彼に対して何の意味も持たないだろう。彼の影響力には遠く及ばないが、この記事を読んで私の考えに賛同してくださる方がいたら嬉しい。

 

批判的な内容になってしまいましたが、ここまで書いてしまうほどに今回のこの些細な出来事が悲しかったです。彼の言う通り、一銭にもならないファンの戯言ですが、手放しに彼のことを応援している人たちの目にも留まってくれればと思います。彼を嫌いになれということではなく、こんな一面もあったんだよというチクリみたいなものです。お目汚しすみませんでした。

以上、初めての筋肉談義はIFBBプロボディビルダー、セルジオ・オリバ・ジュニア選手のInstagramについてでした。

ありがとうございました。

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