ジムで毎日毎日追い込んでいる人は「オーバーワーク」を疑った方がいいかもしれません!
筋トレでより効率よく結果を出すためにも、長く楽しむためにもオーバーワークという状態についてはしっかりと理解しておいた方が良いです。
本記事ではオーバーワークとはどのような状態のことなのか、果たして自分はオーバーワークに陥っているのかといったことについて考えていきます。
本記事は、
- オーバーワークとはどのような状態のことか知りたい
- 自分がオーバーワークに陥っているのか判断できない
- オーバーワークかもしれなくてもトレーニングはやめたくない
- オーバーワークにならないための方法が知りたい
という方向けの内容となっています。
真面目でトレーニングをすること自体が好きな人が特に陥りやすい「オーバーワーク」。
“疲れたら休む”
結局これが筋トレの鉄則ということですね。
それではいってみましょう!
↓知りたい内容までジャンプ!↓
オーバーワークとは?回避するためには?

筋トレにおけるオーバーワークは、「オーバートレーニング症候群」とも言います。
言葉からイメージできる通り、トレーニングのやりすぎが原因で陥る状態のことですね。
しかし、一口に「やりすぎ」と言ってもどの程度でオーバートレーニングになるかも、引き起こされる症状や程度も人それぞれ異なります。
また、厄介なことに酷い状況になるまでは自分の感覚だけがオーバーワークを判断する指標となります。
「強く・カッコよく・綺麗になりたい!」
という気持ちがついついオーバートレーニングを引き起こしてしまうので、特に真面目な方や今の体形などに強いコンプレックスを持っている人が陥りやすいのではないかと考えられます。
オーバーワークによる症状
オーバーワークとは身体が慢性的に疲労している状態です。
ですので、
・筋肉痛が長引いたり痛みが強い ・身体が常にダルいなどの倦怠感 ・寝つきが悪くなる ・食欲がなくなる ・体重・筋肉量の減少 ・怒りっぽくなったりイライラしやすくなる ・集中力が無くなる
といった症状が現れます。
トレーニングをするということは身体に負担・ストレスを掛けるということなので、回復せずに常に疲労状態にあれば上記のような症状が出るのも納得かと思います。
このような状態で更にトレーニングを続けてしまうと、筋肉・腱や関節を痛めてしまうような外傷的なケガだけでなくホルモンバランスが崩れるといったように身体のシステム全体にまで影響を及ぼしてしまう可能性もあります。
トレーニング量よりも “回復力” が大切!

オーバーワークはトレーニングのやりすぎで引き起こされますが、「やりすぎ」に関わってくるのはトレーニング量よりもむしろ【回復力】の方です。
例えば週に2日トレーニングを行うよりも6日トレーニングを行う方がトレーニング量も多くオーバーワークに陥りやすいのではないかとイメージされるでしょう。
しかし、週6日でも身体が適切に回復できるだけの力がその人に備わっていればオーバートレーニング症候群にはなりません。
トレーニングを始めたばかりでは自分がどの程度トレーニングを行ったらどれくらい身体が疲労するのか、またその疲労にどれだけの回復期間が必要なのか適切に判断できないことが多いです。
比較的高い回復力を持っていれば良いのですが、これは年齢や食事(栄養)などの要因も関わってくるので判断するのが難しいです。
“回復力” を考慮して頻度や負荷を設定する
つまり、オーバーワークに陥らないためには自分の回復力を考慮してそれに見合った頻度・一回のトレーニング量を決めていく必要があります。
トレーニングに関する質問で最もよく聞くうちの1つに「頻度」というものがあるのではないでしょうか?
“週にどれくらいトレーニングしたらいいですか?”
こんな疑問は誰もが持ったことがあると思います。
しかし、頻度は「自分がトレーニングを行える頻度」で十分です。
筋トレは継続することがとても大切なことなので、まずは自分が出来る頻度を設定してください。
大切なのは、その間隔で丁度身体が回復して毎回万全のコンディションでトレーニングに臨める負荷設定・メニュー作りをするということです。
オーバーワークかどうやって判断するのか?
さて、ここで本題に入ります。
自分がオーバーワークに陥っているかは、
・筋肉痛の“長さ”と“痛み” ・全身の倦怠感 ・トレーニングの“質”と“内容”
で判断します。
もっと〇〇になりたいと思う方にとっては、心理的な欲求に抗って休養を挟むのはとても難しいことかもしれません。
しかし、初心者で自分がどの程度トレーニングで追い込んでしまっているか完璧に把握できていないという方にとっては特に判断しやすいポイントではないかと思います。
オーバーワークか見極めるポイントその1.筋肉痛の “長さ” と “痛み”
皆さんが想像するようないわゆる筋肉痛というものは、「遅発性筋肉痛(DOMS:Delayed Onset Muscle Soreness)」というものです。
DOMSのメカニズムはハッキリとは分かっていませんが、適切な休養をとってあげればそこまで深刻なものにはなりません。
しかし、DOMSによる痛みが引かず筋肉が十分に回復する間もなく繰り返し繰り返し酷使されてしまうと筋や腱が炎症を起こしてしまうこともあります。
DOMSは2-3日で痛みが治まることがほとんどです。
もしも2-3日経ってまだ痛みが引かないようでしたら同じ部位のトレーニングをするのはもう少し控えましょう。

また、前回行ったトレーニングは少しハード過ぎたことも考えられます。
前回よりも重量やレップ数を落として様子を見ていきましょう。
痛みにも種類があるかと思います。
筋肉痛の部位を伸ばした時に感じる痛みは数日で引くと思いますが、何もしなくても痛かったり特に関節あたりが痛い場合は要注意です。
筋肉が付着している関節周りが痛いということは腱を痛めている可能性が出てきます。
ここまで痛みが出ればまさか続けようと思う方はいないかと思いますが、腱炎の回復には時間がかかってしまうので常に身体のケア・チェックを心がけるようにしましょう。
オーバーワークか見極めるポイントその2.全身の倦怠感
倦怠感とは体にダルさを感じることです。
朝起きた時に身体が重く感じたり、疲れやすく感じるのもこの兆候です。
しっかりとトレーニングを行った次の日の朝もこのように感じることはあるかもしれませんが、大抵はすぐ正常に戻って長引くことはありません。
部位別にトレーニングを行っているのにトレーニングが捗らないというのは身体全体の疲れが抜けていない(=回復していない)ということなので休息が必要です。
勘違いしてはいけないのが、この倦怠感というのを身体的に実感しているかということです。
先に述べたように、オーバーワークは “もっと頑張りたい・頑張らなきゃ!” という、極端に言えば強迫観念に駆られた人が特に陥りやすいです。
しかし、言わずもがなトレーニングを嫌々行ってしまっている人は辞める理由・言い訳を探してしまうので、「体がダルく感じる=休むべきだ」と脳内変換してしまいがちです。
あくまで、 “慢性的(良くない状態が長く続くこと)” にダルさが続く場合はこれに当てはまるということです。
“あんなにトレーニングが好きだったのに最近はモチベーションが上がらない”
という場合は疲労が原因かもしれません。
オーバーワークか見極めるポイントその3.トレーニングの “質” と “内容”

トレーニングの質と内容は筋肉の疲労度合いや扱っている負荷で判断します。
体力がしっかりと回復している場合は少ないセット・短い時間でより力強くトレーニング出来、瞬間的疲労度も高くやり切った感いわゆる追い込んだ感覚があります。
一方、身体に疲れが残っている場合では本来発揮できる力の何割かでしかトレーニングを行えなくなるので不完全燃焼している感覚になります。
そうなってしまうと、“まだ足りないかもしれない…” と思ってダラダラとトレーニング時間を長引かせてしまうことにもなりかねません。
トレーニング時間が長引くことは、遅筋がアクチベーションされるだけでなくストレスホルモンであるコルチゾールが分泌され始めることになるので筋肥大目的以外でも望ましい状況ではありません。
自分の最大筋力から割り出したその日行いたいメニューが上手くこなせなかった場合は、身体全体で疲労の回復が十分ではないと考えられるでしょう。
↓こちらのツールを利用して最大筋力、目的に合った重量・回数を推定してみてください!
オーバーワークを避けるために “記録をつける” !

オーバーワークを避けるためには、トレーニングの記録をつけることが一番です。
トレーニング記録をつけることで、
・前回のトレーニングからどれくらい期間が空いたか ・扱っている重量・レップスがどう変化しているか
を追うことが出来ます。
成長の軌跡を追うことが出来るだけでなく、自分の運動可能なキャパシティや弱点を割り出すことが出来るのでトレーニング全体をサポートしてくれるツールになります。
どれくらい期間が空いたか?
どれくらいの期間が空いたかは、
・トレーニングとトレーニングの期間 ・部位ごとの期間
で見ます。
トレーニング自体の頻度と部位ごとのトレーニング頻度ということですね。
例えば週に2日全身トレーニングをしているのであれば、トレーニングは2-3日のオフ日を挟んで行われています。
全身トレーニングなので各部位も同じく2-3日の頻度で使われているということになります。

対して、週4日上半身と下半身で2分割にトレーニングを行っているのであれば、トレーニング自体は1日おきに行われ、上半身・下半身はそれぞれ3日おきに使われているということになります。
部位別に見ると同じ頻度で鍛えられているように見えますし、部位毎には十分に回復できるだけの期間が置かれているように思えますが、トレーニング自体は1日おきに行われているので体力の消耗量は多いかもしれません。
扱っている重量・レップスがどう変化しているか?
トレーニングは基本的により強い負荷を扱えるかが成長の指標となります。
より強い負荷とは、
・より重いものを扱う ・より多くレップス(回数)をこなす
とも言い換えられます。
トレーニング種目ごとに、どれくらいの重量でどれくらいの回数をこなせたのか追っていくことで、成長・停滞・退化のどちらに身体が向かっている傾向にあるか知ることが出来ます。
扱った負荷から自分の最大筋力を推定することで、異なるアプローチ(重い重量で定価数・軽い重量で高回数など)が出来るようにもなるのでトレーニングの幅も広がります。
先に述べたように、自分がこなせると思われるメニューが出来なかった場合には疲労が溜まっていると推測できる直接の根拠になります。
↓繰り返しになりますが、計算ツールを利用すると簡単に数値が割り出せます。
記録をつけることは本当の意味で “自分のため”
たかがトレーニングのために記録までつけて、そんなに真剣にやってられないと思う方もいるかもしれません。
しかし、ケガのリスクを考えるとここらへんは “やりすぎ” て損は無いことかなと思います。
嫌々やっていたとしてもある程度の目標はあるわけですし、その目標を達成するまでにより多くに時間を費やす必要があるばかりか一生達成できなくなってしまう可能性もあるんですよね。
実際にトレーニング記録をつけていくとどれだけ自分が成長しているのか分かってモチベーションのアップにも繋がりますし、私自身はトレーニングがもっと楽しくなりました!
他人に教えられるだけでなく自分で自分のことを考えられるようになったのでやっぱりいい変化だったかなと思います。
オーバーワークは百害あって一利なし!
オーバーワークを見極めるポイントは、
- 筋肉痛の “長さ” と “痛み”
- 全身の倦怠感
- トレーニングの “質” と “内容”
でした!
オーバーワークとはどんな状態のことか、またどのようにして回避することが出来るかが分かったので筋トレをもっと楽しめるようになりましたね!
大好きなトレーニングを長く楽しく続けるためにもケガやその他のマイナス効果はなるべく避けたいものです。
以上3つのポイントを定期的に振り返ってみるだけでも意味はあると思うので、こんなこともあったなとでも思っていてください!
それでは今回はこれで失礼します。
ありがとうございました!