こんにちは、理屈屋の筋肉ブログ管理人の理屈屋です。(@rikutsuyamuscle)
本ブログを読んでくださっている方は、“これから筋トレを始めよう”と考えている方や初心者の方が多いと思います。
として、本記事を含むいくつかの記事では、私がトレーニングを始める前に知っておきたかった筋トレの基本の基本についてシリーズでまとめていきます。
今回のテーマは「速筋と遅筋」です。
それでは行ってみましょう!
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太い筋肉と細い筋肉:速筋と遅筋
本記事では、筋肉の種類について説明していきたいと思います。
筋肉には特性によって大きく2つの種類に分けられており、ボディビルダーのような太く大きな筋肉とマラソン選手のような細い筋肉があります。
トレーニングに関して女性の方が勘違いしてしまう傾向にあることですが、
筋肉の太さは筋肉の種類によって違うということです。
つまり、太くなる筋肉と太くなりにくい筋肉があるということです。
“ムキムキになりたいわけじゃないから筋トレをしない”
“漸進性の原則・筋力アップ・筋肥大” というキーワードを聞いて、
“私は筋肉を大きくしたくなんかない!”、”ムキムキになりたいわけじゃない!”
というように思う方は少なくないでしょう。
実際に私もダイエットをしたいと相談された方に筋トレを勧めて同じことを言われました。
【下半身】脚痩せのための3つの習慣【筋トレ】で少し触れていますが、脚に限らず身体の部位が大きく見える要因の1つに筋肉がついていることが挙げられます。
ですから、筋肉がつくということは男らしく見せるためには求められることである一方、細く綺麗に見せたいと思っている方にとっては望ましくないことだと思われるかもしれません。
ですが、安心してください。
適切な鍛え方をすれば、そこまで大きく筋肉が発達することはありません。
なぜなら筋肉には太い繊維の筋肉と細い繊維の筋肉があり、鍛え分けることが出来るからです。
そしてもっと言ってしまうと、あなたが女性であれば筋肉はそう簡単に太くムキムキには成長しません。
どれくらいをムキムキと感じるかについては人それぞれ違うかと思いますが、一度日本人の女性ボディビルダーを画像検索で調べてみてください。
確かに筋が出ていてバキバキのマッチョに見えるかもしれませんが、足首はキュッとしまって腕もスラっと伸びています。
太い筋肉である “速筋” と細い筋肉である “遅筋”
いきなり話が逸れてしまいました。申し訳ありません。
さて、皆さんは速筋と遅筋という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
早い話が、“スプリント・瞬発力の筋肉” と “持久力のある筋肉” です。
速筋・遅筋は、その筋肉の色から白筋・赤筋とも呼ばれます。(厳密には2タイプの速筋が存在し、遅筋の性質も少し持った筋肉、中間筋またはピンク筋も存在します。)
瞬発力のある速筋は、その名の通り力を発揮するまでの反応が早いです。
しかし、大きな力を瞬発的に発揮するため、パフォーマンスを長く保つことはできません。
エネルギー源には主に筋肉中に貯蔵されているグリコーゲン(糖質の体内での貯蔵形態)が使われます。
一方で、遅筋は力を発揮するまでの反応がゆっくりです。
ゆっくりと収縮した筋肉は速筋に比べると小さい力を発揮することしかできませんが、その分長く力を発揮し続けることが出来ます。
エネルギー源には速筋と同様にグリコーゲンも使いますが、その他にも脂肪酸や乳酸が使われます。
2つの筋肉はそれぞれの状況に応じて使い分けられています。
より大きな力が必要な場合、そして小さな力でも長時間発揮し続ける必要がある場合です。
例えば大きな力が必要な場合とは、緊急を要する事態です。
何かが起きた時に反応が遅くては身体を守り切れません。
そして緊急事態ですので長く力を発揮し続けることは想定されていません。
速筋は太く大きい筋肉でエネルギーを貯めこんでいます。
瞬発的に力が必要となった時に、貯めこんでいたエネルギーを使って大きな力を発揮します。
一方で、小さな力でも長時間発揮し続ける必要がある場合とは、日常生活における身体活動のことです。
それほど大きな力を発揮する必要はありませんが、姿勢保持や歩行など長時間の筋力発揮を求められる状況もあります。
遅筋は比較的細い筋肉で体内に取り込まれたエネルギーと酸素を使って力を発揮します。
いわゆる有酸素運動というものです。
筋肉中には酸素を貯蔵しておく働きをするミオグロビンと呼ばれる色素タンパク質が含まれており、遅筋はミオグロビンを多く含むため赤色が濃くなるというわけです。
良く例として挙げられるのは赤身・白身魚についてです
回遊魚であるマグロは常に泳ぎ続けているため遅筋の割合が多いです。
マグロと言えば赤身の肉ですからイメージがわきやすいですよね。
逆に海底にじっと身を隠し、獲物が来たら瞬発的に動いて餌を獲るヒラメは白身です。
すなわち速筋の割合が多いということです。
赤身魚は持久タイプ、白身魚は瞬発タイプということですね(サーモンのピンク色の肉は餌が原因となっているのでピンク身魚ではありません。どちらかと言うと白身魚です)。
見た目で分かる速筋が多い人と遅筋が多い人
さて、速筋が太い筋肉で遅筋が細い筋肉だと説明しました。
実際に陸上の選手を例に挙げてみましょう。
短距離走者と長距離走者ではどちらの種目がどちらの筋肉をより多く使っているか、身体を見てすぐに分かりますよ。
短距離選手はがっちりした人が多く、長距離選手は細い人ばかりです。
つまり、身体を大きくしたい人は速筋をメインに鍛え、スリムになりたいという人は遅筋をメインに鍛えなければいけないということです。
長距離選手を例に挙げましたが、細くなりたいという方全てがマラソンなどの有酸素運動だけすればいいということではありません。
ウエイトを使ったトレーニングでも遅筋繊維を刺激することは出来るので、どういった目的でトレーニングのメニューを組み立てるかによって成果は変わってきます。
また、身体の部位や個人で速筋と遅筋の割合は変わります。
さらに男女間では筋肉のサイズに明らかな違いが生まれることは何も言わなくても分かるかと思います。
短距離選手は “がっちりした人が多く”、“スリムになりたければ遅筋をメインに鍛える” と言ってしまいましたが、女性の短距離選手はがっちりしたマッチョでしょうか?
女性ボディビルダーの写真は探して見てみましたか?
もちろん筋肉の割合や密度は高いですが、バランスの良い綺麗な脚をしていると思います。
つまり、女性の場合では鍛える筋肉の種類によって大きな差が生まれる可能性は低いということです。
走ること・筋肉を大きくすることが目的もしくは仕事でもある短距離選手・ボディビルダーは、毎日を筋肉のために費やしてやっとの思いであれだけの身体になりました。
私たち素人がちょっとやそっとトレーニングをしたところで筋肉は簡単には大きくなりません。
簡単にはマッチョにはならないということです。
たくましい身体を目指している男性にも言えることです。
もしかしたら簡単には自分の理想とする身体になることはできませんが、 【初心者のための】トレーニングの3原理・5原則【筋トレのお話】 でも説明した通りです。
筋トレを根気良く続けていき、長い目で自分と向き合っていきましょう。
まとめ ~速筋と遅筋~
本記事では筋肉の種類について、速筋と遅筋というものがあるということを説明しました。
筋トレをすれば身体が大きくなるというのは、筋トレをした結果起こる1つの可能性にすぎません。
明確な理由と正しいトレーニング方法を選択することが筋トレにおいては一番大切なことです。
自分が何のために何をしているか考えながら行うと、身体が変化したときの喜びは倍増しますよ!
それでは今回はこれで失礼します。
ありがとうございました。