ダイエットを考えている人に “先に筋トレをして筋肉をつけた方が良い” と言うと食事を気にされる方が多いです。
そして、しっかりと栄養バランスがとれた食事メニューを提示すると多くの方がこう言います。
「こんなに食事していいんですか?」
「あー!1回太ってから脂肪を筋肉に変えるんですね!」
身体でそんな反応は起きません!
同様に、筋肉をつけたい方が “とりあえず何でも食べて太れば筋肉がつく” という風に考えてしまうのも危険です!
本記事では、増量・バルクアップについて今一度基本的な部分からおさらいしていこうと思います。
本記事は以下のような人向けです。
- 増量・バルクアップとは何か知りたい
- 筋トレをして太らないか心配
- 筋トレをして筋肉をつけたい
- 増量・バルクアップの方法が分からない
ダイエットにもバルクアップにも、正しい知識をつけてからのぞみましょう!
↓知りたい内容までジャンプ!↓
増量?バルクアップ?なにそれ?

まず始めに、“増量・バルクアップ” についてよく知らない人に向けて基本的な考えについてお話していきたいと思います。
増量・バルクアップとは、文字の通り筋肉量を増やしてバルク(=bulk: 大きさ、容積、かさ)をアップさせることです。
筋肉量や筋肉の質感を競い合うボディビル競技に出ている選手たちは大会に向けて減量を行うイメージが強いかもしれませんが、大会が終わって次の大会まで期間がある場合では減量を行うまでに増量・バルクアップ期間を設けて筋肉量をアップさせるのが一般的です。
また、多くのスポーツでも大会や試合が密集しているシーズンとオフシーズンがあり、オフシーズンで増量・バルクアップをして大会や試合に向けて身体づくりをしていくという場合が多いでしょう。
増量≒バルクアップ?
上記で説明した通り、筋トレやスポーツをしている人にとっては、基本的に「増量=バルクアップ=筋肉量を増やすこと」です。
増量と言えば一般的にこのバルクアップを指すのですが、実際のところ増量について勘違いしている方も少なくないです。
“増量=バルクアップ=筋肉量を増やす” という考え方は、私たちトレーニーやバルクアップという考えを持つ人からすると普通のことです。
しかし、一般の人やスポーツ経験のない人からしたらイメージしづらいことなのではないかと思います。
見出しにある “増量≒バルクアップ” とは “増量を単に体重を増やすことだと思っているのであれば、それはバルクアップとは少し違いますよ!” ということです!
多くの人が勘違いしていること
実際に、増量とは “単に体重を増やすこと” だと思っている人も少なくありません。
“増量” という言葉の本来の意味からすると何で増やそうが、体重が増えれば “増量” になりますが、筋トレをして増量をするという場合ではあくまで “筋肉量を” 増やすことを目的とします。
例えば増量・バルクアップを考えている人でも減量・ダイエットを考えている人でも1日の体重の変化に一喜一憂してしまったりしませんか?
しかし、重要なのは筋肉量が増えているのか・体脂肪が減っているのかということであって短期間での見かけの数字の変化にとらわれる必要はありません!
脂肪は筋肉に変わらない!筋肉も脂肪には変わらない!
また、冒頭でも触れたように「増量で体重を増やして、そのあとに脂肪を筋肉に変えるんでしょ?」と質問される方もいますが、これもよくある勘違いです。
筋肉が減って脂肪が増えること、その逆で脂肪が減って筋肉が増えることはありますが、“脂肪が筋肉に”・“筋肉が脂肪に” 変わることはありません。
なぜならこれら2つは別の組織だからです。
詳しい内容は割愛しますが、増量・バルクアップでは筋肉をメインに増やそうとしています。ただその過程である程度脂肪もついてしまうというだけです。
増量・バルクアップの後に減量も控えているボディビル競技選手にとって、なるべく脂肪をつけずにたくさん筋肉をつけることが出来るならばそれにこしたことはありません。
しかし、実際は脂肪がつくのも考慮して筋肉量を増やすことに力を入れた方が効率よく増量・バルクアップを行えるのでそのような方法を採っています。
筋肉はそんな簡単につかない!
筋トレをするとムキムキになると思っている方へ、筋肉はそんな簡単につきません!
初心者の方では神経の適応というものが先に起こり、筋肉が大きくなるのはある程度時間が経ってからの話になるからです。
また、ある程度トレーニングをこなしてきた方では成長率が落ちてしまっていることも考えられるので、真剣に取り組まないとうまく成果が出せないかもしれません。
その他にも、“筋肉がつく” ということはダイエットを目的とする女性が心配することなのですが、筋肉は簡単につかないので安心してトレーニングに励んでください!
太く見える原因には筋肉以外の要因がありますし、“筋肉がつきやすかった” のはもう過去の話です。
もう一度言います、筋肉は簡単につかないので筋肉が欲しいなら本気で取り組みましょう!
そして、筋肉は簡単にはつきませんので安心してください!
↓筋肉がすぐには付かないという理由の一つ、神経系の発達についてはこちらの記事を参考にしてください
↓また、太く見える原因について、脚を例に説明してる記事もあるのでこちらの記事も是非参考にしてみてください
筋肉をつける≠体重が増える
筋肉がつくということを、ダイエットを目的としている人が心配することという風に表現しました。
しかし、単に体重を増やすことが増量ではないのと同じように、筋肉がつくということは必ずしも体重が大幅に増加するという意味ではありません。
先に述べたように、脂肪と筋肉は異なる別の組織であるので適切なアプローチをしてあげれば体脂肪を落としながら筋肉をつけることも可能です。
“脂肪がつくのも考慮して筋肉量を増やすことに力を入れた方が効率よく増量・バルクアップを行える” というのがポイントなので筋肉をつけるということが常に体重を増やすということだとは限らないということは覚えておいてください。
ダイエット目的の方に確認して欲しいことは、体重が増えることが嫌なのか、それとも見た目を変えたいのかということです。
ここでは増量・バルクアップについて説明しているので、この点についてはまた別の記事でお話ししましょう。
こんな人がする!増量・バルクアップの目的!

一般トレーニーにとって、筋トレとは趣味の1つであり健康のために行っているものである場合が多いと思います。
筋肉を大きくしたいという人でも、そのように筋トレを楽しんで行っている人はいます。
そのような方々は、特に増量やバルクアップを意識せず気軽にトレーニングをしているという場合が多いでしょう。
しかし、“増量・バルクアップ” を真剣に考えている人は以下のような目的を明確に持っています。
- サイズアップしたい
- 筋力アップしたい
- 痩せ型から普通体型、マッチョ体型になりたい
サイズアップしたくて増量・バルクアップを考えている
サイズアップを目的に増量・バルクアップを考えている人は一番多いでしょう。
なんと言っても “増量=バルクアップ=筋肉量を増やす” ですから、もっとマッチョになりたいという人はこのケースかと思います。
どのような体型になりたいかというのもある程度関わってきますが、筋トレをしてサイズアップをしたいという場合では脂肪量の増加は抑えて筋肉量を増やしていきたいというのが一般的でしょう。
筋力アップしたくて増量・バルクアップを考えている
筋力アップを目的に増量・バルクアップを考えている人は結果的なサイズアップも視野に入れている人がほとんどでしょう。
筋力とは筋肉が発揮する力のことで、筋断面積によって変化します。
つまり、筋肉が大きければそれだけより大きな力を発揮できるということなので、筋肉量を増やして筋力アップするということです。
ですので、以上の2つは筋トレで成長する過程で相互に関係しています。
痩せ型から普通体型、マッチョになりたい
痩せ型から普通体型やマッチョになることが目的という場合、上記の2つを追い求めるという形になると思います。
ただメインで言えばやはりサイズアップということになるでしょうか。
痩せ型の人が思う、いわゆる “太りたい” というのは “筋肉をつけたい!” ということです。
痩せ型で “太りたい” と言っている方は、体脂肪ではなく筋肉が欲しいと思っていると頭の中で変換してください。
つまり、筋肉量を増やしてサイズアップを図り、より大きく成長していくことが目的です。
特にダイエット以外の目的で男性が筋トレを始める理由として挙げられるのがこれになるかと思います。
増量・バルクアップのための生活

増量・バルクアップは単に体重を増やすということではないと言いましたが、もちろん体重が増えることは増量・バルクアップが上手く進んでいるか評価するための指標になり得ます。
ということはやはり、「食事」がとても大切なものになっていくことが分かると思います。
過去の記事でも触れていますが、摂取カロリーと消費カロリーの差がプラスかマイナスかということは増量・バルクアップのためだけでなく減量・ダイエットを目的とする際にも重要な考えです。
前項で述べたように筋肉量を増やしながら体脂肪を落とす場合ではこの差はマイナスになりますが、それも自分の基礎代謝や一日の消費カロリーを知っていなければ求めることは出来ませんし、何より食事管理が出来ません。
つまり、極論を言ってしまえば適切な食事と運動、休息がとれていれば筋肉を大きくしていくことは誰にでもできるということです。
筋トレをして筋肉をつけよう!

本記事を読んで、増量・バルクアップとは何かについて知ってもらうことは出来たでしょうか?
増量・バルクアップとは、
- 筋肉をつけること!
- 体脂肪を増やすことではない
- 脂肪を筋肉に変えることでもない
- 必ずしも筋肉がつく=体重の増加とは限らない
- 食事が大切
ということでした。
では具体的にどう増量・バルクアップを行っていけばいいのかという内容についてはまた別の記事でまとめていきたいと思います。
それでは今回はこれで失礼します。
ありがとうございました!