


皆さんは「腹圧をかける」という行為がどのようなものかしっかりと理解しているでしょうか?
身体の連動性を高め、より効率よく力を発揮するためには腹圧のかけ方を覚えることが重要です。
腹圧のかけ方をトレーニング始めたての頃からマスターしておくことで、今後の発達具合が大きく変わること間違いなしです!
本記事は、
- 腹圧ってなんのことかよくわかっていない
- 腹圧のかけ方を知りたい!
- 自分のやり方があっているのか知りたい
- お腹周りは太くしたくない!
という方向けの内容となっています。
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腹圧とは?

腹圧とは、文字通り “お腹” にかかる “圧力” のことを指します。
つまり、「腹圧をかける」というのは「お腹に力を入れてお腹の圧力を高める」ことを意味します。
腹圧をかける≠腹筋に力を入れる

“お腹に力を入れて圧力をかける” と聞くと、腹筋に力を入れることをイメージされる方もいると思います。
しかし、腹圧をかけるというのは厳密には腹筋に力を入れることではありません。
お腹が割れている人やウエストが細く見えるように
“腹筋に力を入れて!”
と言ったりしますが、このとき皆さんは当然お腹を「凹ます」ことをイメージすると思います。
これはイメージとしては肺に残っている空気を吐き出したり下腹部にある空気・空間を上部に移動させているだけでお腹の圧力は高まっていないことがほとんどです。
腹筋に力を入れる≒お腹を内側に寄せていく動き

腹筋に力を入れる動きというのは大抵の場合お腹を内側に寄せていく動きになります。
イメージ画像のように膨らんだ風船がしぼもうとする力が腹筋に力を入れている状態です。
※ゴムはしばしば筋肉に例えられる→風船=腹筋というイメージ
対して、腹圧というのはお腹にかかる力ということでお腹の中にある空気がお腹を外に押し出す力になります。
イメージ画像で言うと、しぼもうとする風船の力と釣り合っている風船内の空気が持つ力です。
「腹圧をかける」・「腹圧がかかっている」とは?

つまり、「腹圧をかける」というのは「お腹を膨らませよう」とするステップから始まります。
そして、「腹圧がかかっている状態」とは「お腹が膨らもうとしている状態」と言い換えられます。
お腹を膨らますために使う筋肉はいわゆるシックスパックとなる腹直筋ではありません。
お腹は、「横隔膜」が収縮すること(息を吸うこと)によって膨らみます。
横隔膜が収縮することによって、縦長に保たれていたお腹の中の空間(腹腔)が横に広がろうとします。
これが「お腹が膨らむ」ということであり、「腹圧をかける」最初のステップとなります。
まずはこの動きをしっかりと頭で理解しておいてください。
腹圧のかけ方

重たいものを持とうとしたときに身体は自然と腹圧をかけています。
お腹にグッと力が入って体幹部がキュッと締まる時の感覚です。
といっても意識して腹圧をかけることだけ試してみようと思ってもうまくいかないと思います。
少しずつトレーニングして感覚を掴んでいきましょう!
お腹を膨らましつつ、締める!
トレーニングのために用いる正しい腹圧のかけ方とは、「お腹を “膨らましつつ” 、 “締める” 」ことです。
前項で軽く触れたように、お腹を膨らませようとすることが腹圧をかける最初のステップです。
しかし、お腹を膨らませるだけではその他の部位と連動して力を得るための効果的な “腹圧をかけた状態” とは言えません。
効果的な腹圧のかけ方というのは、お腹の中の空間を制限しつつ(締める)、お腹の中の空気を押し出そうとする力を作り出す(膨らませる)ことです。
効果的な腹圧のかけ方
- STEP1息を吸ってお腹に空気を貯める
- STEP2お腹を絞っていく
- STEP3お腹の中の空気をお腹に押し付ける
簡単に説明していますが、これがやってみると中々難しいものです。
大切なのは “お腹の中の空気をお腹に押し付ける” というポイントです。
これが腹圧を高めるという行為です。
そして、お腹周りがニュートラル状態のサイズを保ちつつ腹圧を高めるというのが全身の筋出力に連動性を与える効果的な腹圧のかけ方になります。
これでもまだ腹圧のかけ方が分からない!という場合は、まずはステップ1のお腹をパンパンに膨らます動作とステップ2のお腹を絞っていく動作を別々に練習してみてください。
お腹の中に空気を貯めこむイメージとその空気をお腹の中に圧縮するイメージを養うことで、お腹周りを安定化させる動作の基本を身につけることが出来ます。
これらが出来るようになったら、そこから空気を外側に押し出して更に腹圧を高めていきます。
通常の筋トレと並行して行っていくことで腹圧のかけ方・身体が腹圧をかけている状態をイメージしやすくなっていくと思います!
腹圧をサポートするトレーニングギア
トレーニングベルトは腹圧をかけることをサポートするトレーニングギアになります。
お腹を絞り込むという状態をベルトが半強制的に作り出してくれるため、腹圧をかけやすくなります。
また、腰部を幅の広いベルトでサポートすることによってケガの予防にも一役買います。
高重量を扱うようになり、よりシビアに腹圧のかかり具合を求めるようになったら購入を検討することをオススメします。
トレーニングベルトについては別の記事でもまとめているのでそちらをご覧ください。
トレーニングベルトとはどういったものなのかということだけではなく、使い方や選び方などもまとめています。
腹圧のかけ方をイメージしやすくなるアイテム
特に初心者の方にとって、お腹を膨らましつつ締めるという動作の感覚を掴むことは難しいです。
高重量を扱うようになったら使うようにすればいいとも述べていますが、初心者でも将来どんどん重量を上げていきたいと考えているのであれば早めの購入も良いと思います。
しかし、別記事でも述べているように初心者レベルのトレーニングでは体幹部も鍛えるというつもりでベルト無しで行った方が良いと思います。
あくまで腹圧のかけ方をイメージしやすくする・腹圧のかけ方を覚えるためのモノとして、最初から頼りっきりになるといったことにならないように注意してください!
※必ずしも “初心者には必要ない” ということではない
初心者レベルのトレーニングを行っているからといって必ずしもトレーニングベルトが要らないかといえばそうではありません。
本質的には、まず各部位のトレーニングを利用して腹圧のかけ方や体幹部を使う感覚を養い、体幹部を鍛えていくことがとても大切だということです、
たとえ初心者だとしても体幹が強ければ扱う重量はどんどん大きくなっていくでしょう!
まずは腹圧のかけ方をマスターする!

普段の生活で何気なく身体が行っていることですが、いざトレーニングに応用するとなかなか難しいのが「腹圧をかける」という行為です。
まずは腹圧について理解し、本記事でまとめたような腹圧のかけ方をマスターしましょう。
トレーニングベルトについては今後のトレーニング計画を見据えて使用するか考える程度で良いと思います。
もしトレーニングベルトについても知りたい!ということであれば、使い方などについて別記事でまとめているのでよかったらご覧になってください。
それでは今回はこれで失礼します。
ありがとうございました!